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白馬の王子様は待ってくれない

かわいいとかっこいいが好きな多方面アプローチ

石田衣良「コンカツ」

久々に文庫本を購入したので、せっかくだから読書記録を残しておくことにする。
きっかけは仲良し中丸担と大人の京都旅行~2015Spring~中に、はてブロ有名ブロガーあややさんの以下ツイートを拝見したところから始まる。(あややさん、掲載許可ありがとうございます!)

 

 

※以下ネタバレ含みますので、もし読もうと思っている方がいればスルーして下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【主な登場人物】

岡部智香[おかべともか] (29)・・・主人公
大手自動車メーカー広報部勤務。
結婚しても仕事を辞めるつもりはないが、恋も仕事も大事にしたいキャリアウーマン。


小竹彩野[こたけあやの] (29)・・・通称 彩野。主人公のルームメイト。
清涼飲料メーカー企画部勤務。モデル並みの高身長でスタイル抜群。Sに見られがちだが実は逆でちょっと変わった男の趣味。

智香の同級生で過去の恋愛全てを語り合って来た仲良し。

森沙都子[もりさとこ](32)・・・通称 沙都子先輩。主人公のルームメイト。
総合商社秘書室勤務。ルームメイト4人の中で1番美人だがバツイチ・子なし
沙都子先輩の叔父が海外勤務中の為、家の管理も兼ねて恵比寿の一軒家で4人でルームシェアを始めることになる。


中崎結有[なかさきゆう](27)・・・通称 結有。主人公のルームメイト。
フリーのグラフィックデザイナー。小柄でナイスバディの肉食系女子
合コン仲間の3人がルームシェアを始めると聞き懇願し、晴れてルームシェア仲間となる。

 

黒谷早矢人[くろたにはやと](29)・・・通称 早矢人。主人公の大学時代からの友人
広告代理店勤務(営業)。智香とは大学時代からかれこれ10年来の付き合い。
主人公のことを唯一”姫”と呼び主従関係は智香の方が上。チャラい。

  

【あらすじ】(読書メーターより引用)

仕事はバリバリ、スタイルだって顔だって悪くないのに、なぜか恋愛がうまくいかない29歳の岡部智香。あだ名は、デートでいい雰囲気になっても最後までいけない“ヤリスン”。仲良しアラサー4人組で、理想の結婚を目指して合コンをくり返すのだが…。働く女性たちのリアルな泣き笑いを描く婚活エンタメ決定版!?

 

【感想】

私の幸せは何で計れるんだろう?
読み終えたとき、純粋に「私の幸せは何で計ってるのだろう?」とふと思った。人の幸福度って個々によって違うのだけれど、私は少なくともヲタ充している今の生活が嫌いじゃないと思っている。(いろんな不満・不安はあるけれど)
この物語の登場人物設定はフィクションならではのハイスペック*1だったが、それぞれが直面する問題にはとてもリアリティがあってそう遠くない将来自分も直面するであろう問題ばかりだった。三十路目前に周囲の結婚ラッシュ、自分自身も彼氏を作りたい(幸せになりたい)のに出来なくて周囲ばかりが幸せになっていく焦燥感とか、親の離婚問題・新しいパートナーの出現・降りかかるかもしれない介護問題、出産など・・・まだアラサーに片足突っ込み始めた私だけどきっと登場人物たちの年齢になったらこんな風になるかもしれないとリアルに感じた。そして、こんなにも悩みの種が降り注いでくるのかと恐怖に震えそうになった。でも、ヲタクは辞めてないと思う。
ルームシェア仲間4人の合コン後の女子会トークも家飲みでの赤裸々トークもリアルで面白いし楽しかったけれど、読み終えた後に残ったのは自分自身への問いかけだった。
この物語の中でルームシェア仲間4人はそれぞれ恋愛での問題に直面する。智香は条件が真逆の2人の男の間で揺れ動く(ルックス・中身全てが完璧なのに体の相性が決定的にダメな年上バツイチ男とルックス・中身が論外だけど居心地が良い年下男)。彩野は自分とのルックスが真逆=他から見ると釣り合ってない男となんとなく付き合い始める(早矢人が主催した合コンで知り合ったドSのチビな男)。沙都子は出産のリミットを考えて本気の婚活(35歳までに出産したい)。結有は肉食女子で未婚のシングルマザーになるか悩む(肉食っぷりで会社社長と不倫の末妊娠)。どれも現状の世界に転がっていそうな設定だ。それぞれ4人が何を基準に”幸せ”と呼ぶのか、どう選択するのかが1つの物語の中にギュっと詰め込まれていて、自分が何を基準に大切にしてこの先決断するのかを改めて問われているような気になった。将来の結婚相手はルックス?性格?それとも経済力?はたまた体の相性?私はそのとき、何を基準にするんだろう、何が大切なんだろう、といつか来るであろうそのときまでに答えが見つけられればいいと思った。

仕事はそこそこ、スタイルも顔も良くない私だけれど恋愛での悩み方は主人公・智香に共感できるポイントがたくさんあったのでルームシェア仲間4人の中で私のタイプは智香に分類されると思う。結婚しても仕事は辞める気がないし(今のところ)職場での恋愛は面倒なことが起こりがちだからNO、相手の男の人に自分のタイプのツボがあると一気に気になる(智香は男性の声)など・・・共感ポイントが多くあったことでより物語の中に引き込まれたと思う。物語の中で智香はさまざまな経験をし、その中で自分の幸せが一体何なのかを考えていく。ルームシェア仲間がそれぞれ自分だけの幸せの形を見つけていった(彩野は見た目が真逆の男と結婚/沙都子先輩は早矢人と結婚前提の付き合い/結有は出産を決意し養育費の確保)中で自分だけが置いていかれているような気分になったりもしているが、智香のそのときの気持ち(セリフ)が妙に突き刺さったりして私ももっともっといろんな経験をしてみたいと思った。
また、女子グループならではの女子同士のいざこざが全くないのはコンカツを通しての幸せの在り方?に基準を置いているので、女子同士の内容は平和的なのかも。

 

「コンカツ」と一括りに言うけれど、合コン・街コン・婚活サイトと多岐に渡る手段とどこをゴールにするかは人によってそれぞれ違うと思う。 それぞれがそれぞれの幸せの為に悩みながら迷いながら決断して幸せを掴み取ろうとする女性の願望が綺麗に描かれている作品だったと思う。是非20代女子には読んでもらいたい作品だ。(熱中しすぎて最後の終わり方にあれっ?ってなったことは黙っておく)ここまで長々と書いて来たが、簡単に言えば続きが読みたくなるぐらい引き込まれて面白かった。私の読書ブームを再来させるいい作品だった。

 

*1:合コン仲間またの名をルームシェア仲間4人が全員美人で住まいは恵比寿のおしゃれな一軒家。職業も大手メーカーとか立派なもの。合コン行ってもだいたい釣れるという・・・リア充